本エントリーはsearchの目的語の続きです。
The plan will ——- a cost but generate a profit in the long term.
(その計画はコストがかりますが,長期的には利益を生むでしょう。)
(A) burden (B) impose
空所に入る語として適切なのは,(A)と(B)どちらでしょうか?
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答えは(B) imposeです。辞典を引くと,imposeは「(義務・罰・税などを)負わせる,課す,(意見などを)押しつける」,動詞のburdenは「(重荷となるものを)負わせる,負担させる,(…で)悩ます,苦しめる,(荷を)負わせる」といった意味が載っています。これらだけを見ると,burdenでも,imposeでも,どちらでもよいような気もします。
ところが,ポイントは両者の用法の違いにあります。動詞のburdenは目的語に人や動物をとります。辞典から用例を引きます。
burden a horse with a heavy load(馬に重荷を負わせる)(『新英和中辞典』第7版, 研究社, 2003年)
また,burdenはしばしば受け身で用いられます。
例:I was burdened with debt. (私は借金を背負っていた。)
能動態が受動態に変わる際,能動態の目的語が主語の位置にきます。上の例文で主語は Iですので,能動態のburdenは目的語に人や動物をとる,ということがやはり確認できます。
一方,imposeは目的語に人や動物以外のものをとります。こちらも辞典から用例を引いてみます。
Citizenship imposes certain obligations on you. (市民であればいくらかの義務が課せられる。)(『新英和中辞典』第7版, 研究社, 2003年)
こうした用法の違いがあるため,冒頭の空所にはimposeが入ることになります。上の例文のように,「impose+義務・罰・税・意見など+on人や物」と,前置詞onが用いられることも覚えておきましょう。
以上,動詞のburdenとimposeの用法の違いについて解説しました。同様の注意が必要なものに,例えば他動詞のdiscuss(例:I discussed the problem with him.)とlecture(例:I lectured him on the freedom.)があります。
冒頭の例題やその類題への対策としては,こまめに辞典を引いて語彙力を強化することに加えて,「暗唱できるまで例文を覚える」ことをおススメします。burdenやimposeなどの単語だけを覚えようとすると,どうしても混乱しがちです。それよりも,本エントリーで記載したような例文ごと,暗唱できるようになるまで何回も口に出して覚えると,類題が出たときにとっさに対応できます。