本エントリーは『TOEICテスト公式問題集 新形式問題対応編』(国際ビジネスコミュニケーション協会,2016年)p.92の「PART5,125」にヒントを得ています。
上の問題は、「残念ながらA氏が今度の月曜日付で職を辞任します」という趣旨の文の中で、「月曜日付」が “effective next Monday” だと分かるかどうかが穴埋め式の問題で問われています(詳細は、同書の該当箇所を参照してください)。
当サイト管理人自身が勉強不足で、この問題に気付かされた点が、「日付や曜日の前につけてその日から有効になることを表す」(同書解答・解説p. 126)という働きがeffectiveにはあるということです。
「…から有効である、実施される」という意味のeffectiveについて、辞典には例えば次のとおり、前置詞fromを使う用例が載っています。つまり、日付や曜日にeffectiveを直接つけるのではなく、fromを用いても間違いではありません。
The law will be effective from [as of] the 1st of April. (その法律は 4 月 1 日から実施される。『新英和中辞典』第7版,研究社,2003年)
The new interest rate becomes effective [comes into effect] from April 1. (新利率は4月1日より実施される。『ジーニアス英和辞典』大修館書店,第5版,2014年)
ところが一方、半角のクォーテーションマーク(二重引用符)「 “” 」 でキーワードを囲んでGoogle検索をすると、入力したキーワードの順番で完全一致検索ができます(=自分で入力したとおりのキーワードで検索できます)が(※),
“effective from the 1st” と “effective the 1st”
“effective from April” と “effective April”
いずれの検索結果も、fromがない方がヒット数が多いです(2023.08.27時点)。 “effective from Monday” と “effective Monday” でも比較してみましたが、fromがない方がヒット数がやはり多いです(同上)。個々の検索結果の文脈も考慮する必要がもちろんありますが、 “effective the 1st day of January” (1月1日付で,1月1日から有効になる)、 “effective April” (4月から有効になる)、 “effective Monday” (月曜日に有効になる)など、「effectiveを日付や曜日の前に直接つけてその日から有効になることを表す」用法がよく使われるものであることが推測できます。
※付記:この点はGoogle検索のコツのひとつです。ご存じなかった方は覚えておくとよいでしょう。例えば、半角のクォーテーションマークでキーワードを囲んで検索した結果、ヒット数が少なかったり、日本語のページばかりが表示される場合、正しい英語ではない可能性があります。