those+複数名詞+who[which, that]…で、thoseが、指示性はほとんどなしに(=日本語に訳す必要はほぼなく)、後ろにwho(またはwhich, that)節が続くことを示す目印の役割を果たします。
Those students who came late for the class got told off by the teacher. (授業に遅刻した生徒たちは先生に叱られた。)
※get told off:叱られる(tell off:小言を言う、叱りつける(scold))
前後の文脈にもよりますが、上の例文では通常、Those studentsを「あの生徒たち」と訳す必要はありません。訳文を作る際は、Thoseは後ろにwho節が続く目印となっているだけと考え、上の( )内のような日本語になります。
以上の話だけならば「なるほど、そうか」といったところかもしれませんが、TOEICでは次のような問われ方をする可能性があるので注意が必要です。空所に入る語として適切なのはどちらでしょうかと、次の問題があったとします。
—— students who came late for the class got told off by the teacher.
(A) Every (B) Those
正解は上の例文のとおり(B) Thoseになるわけですが、つい、「授業に遅刻した生徒たちはみな叱られた→正解は(A) Every」のように考え、間違えてしまいがちです。all, each, everyとそれらに続く名詞の単数/複数の区別などでも解説しましたとおり、everyは名詞の単数形に付き、「全ての…」、「…はどれ[誰]も皆」の意味を表します。よって上の問題で(A) Everyが正解にはなりません。
『公式TOEIC Listening & Reading問題集1』(国際ビジネスコミュニケーション協会,2016年)の「TEST1 PART5」124(p. 44)に、上の類題があります。その問題は、関係代名詞+be動詞の省略が起こり、見かけ上those+複数名詞+who…の構文の形ではありませんが、上記と同様の考え方で攻めていけます。