今回は、「知らないと解けない」(かつ、大学受験英語などであまり見かけないので、TOEICで苦戦する人が多い)表現を取り上げます。
『ETS TOEIC 定期試験既出問題集 1000 Vol.3 Reading』(原題は韓国語)(YBM, 2022年)の「TEST7 PART5」130(p. 202)に、次の問題が出てきます。
Editors at Benchley Press are skilled at reading —— to correct errors and polish the prose.
選択肢は(A) sensibly, (B) perfectly, (C) tightly, (D) closelyです。さて正解はどれでしょう…?
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正解は(D) closelyです。「Benchley出版の編集者たちは、原文を精読し、誤りを修正して文を完成させることに長けています」という意味になります。
(A) sensiblyは「分別良く」、 (B) perfectlyは「完全に」、 (C) tightlyは「きつく」「しっかりと」、 (D) closelyは「非常に注意深く」「入念に」といった意味ですので、パッと見、どれが正解でもいいような気がしてきます。
ところがread … closelyで「…を精読する、…を念入りに読む」という熟語になります。上の問題は、そのことを知っているかどうかを問うています。個人的には、もし仮に、ネイティブの方と上のような会話になったとして、例えばsensibly(問題の答えとしては不正解)を使っても、(状況にもよりますが)こちらの言いたいことは伝わる(意をくみ取ってくれる)ような気がします。ですが、正しいちゃんとした英語としてはread…closelyとするべき、ということかと思います。
「知らないと解けない」「かつ、大学受験英語などであまり見かけないので、苦戦する人が多い」ような単語・熟語をTOEICはしばしば問うてきます。この辺りは、コツコツ一つずつ覚えていくしかない、といったところかと思います。